顧客エンゲージメント

生涯価値を上げる顧客エンゲージメントの3つのアプローチ

リズ・ロシュ ピツニーボウズ 顧客エンゲージメント・ソリューション販売促進部門 ディレクター

この「顧客の時代」にあって、企業は、カスタマーエクスペリエンスをいかに首尾よくパーソナライズしたか、そして顧客が複数のチャネルでどの程度手軽に企業に反応を返すことができるか、という点で頻繁にジャッジを下されます。ほとんどの企業は、こうした顧客からの高まる期待に応えていますが、最新のある研究によると、改善の余地はまだあるとされています。

 

BI Intelligenceの調査によると、現在自社で取り組んでいる顧客エンゲージメントが概ね「非常に効果的である」と考えているのは、小売業者の4社に1社未満だということです。さらに詳しく数字を見て行くと、企業の54%が、カスタマーレビューは顧客対応において「非常に有効」または「ある程度有効」と答えています。この数字は、以下のように減少して行きます:企業のソーシャルメディアのページ(41%)、オンライン調査(30%)、コミュニティやフォーラム(29%)、ライブチャット(28%)、案内ビデオ(27%)、ブログ(22%)。

 

ここで企業にとって重要なポイントは、改善すべき機会が膨大にあるということです。顧客エンゲージメントの水準を大幅に向上させることによって、それが既存チャネルの有効性を強化する方法であっても、まったく新しいチャネルを求める方法であっても、組織は利益率、収益、顧客ロイヤルティを大幅に向上させて存続することができるのです。ブランドに感情的に寄り添っている、強固な結びつきのある顧客は、企業にとっての宝です。

 

それを踏まえて、組織が顧客エンゲージメントを向上させ、顧客生涯価値を高めることができる3つの方法をご紹介します:

 

1.請求書の改良

事務的なコミュニケーションのうち、顧客のほとんどが関心をいだく要素が1つあるとすれば、それは開封率が95%にのぼる請求書です。

 

この数字について考えてみてください。それほど多くの顧客層が目にするものが他にありますか?ほんのいくつかの作業で請求書を最適化することで(パーソナライズされた要素を加える、モノクロからカラーに変える、フォーマットをカスタマイズする等)、支払い見込みを高め、より適切なアップセルによって売上を向上させることができるのです。

 

請求書はそもそも相互のやり取りを伴うものですが、顧客の関心を再びつかみ、もう一度伝える機会と捉えれば、顧客エンゲージメント戦略に欠かせない部分となるかもしれません。

 

2.顧客エンゲージメントセンターの改革

顧客エンゲージメントの新しいチャネルはここ数年で本格的に活発になり、今では全顧客の半分以上(52%)が、3つか4つの異なる顧客エンゲージメントチャネルを使って企業とつながっています。

 

これらのチャネルのうち、コールセンターは、顧客にとって依然としてもっとも重要なチャネルとなっています。この事実は、ほとんどの組織にとって有益と言えます。Deloitte社によると、ほぼすべての企業が、顧客維持においてコールセンターが主要な役割を果たしている(50%)、もしくは副次的な役割を果たしている(43%)と考えています。

 

組織にとって今こそ、リアルタイム分析と機敏な対応によって、コールセンターを、収益を生み出すエンゲージメントセンターに変えるチャンスです。96%の企業が次の2年間でコールセンターの拡張を予定していることから考えても、コールセンターはその期待に応えられる存在であると言えるでしょう。

 

3.デジタルセルフサービスの導入

コールセンターは、顧客が企業と関与する際のもっとも信頼性の高いチャネルですが、顧客の72%はオンラインで回答を得たいと答えています。残念ながら、デジタルチャネルにはまだ改良の余地があります。求めている情報が見つかると答えた顧客はたった半数しかいなかったからです。そのような人たちはおそらく、企業のソーシャルメディアのアカウントから返信をもらえなかったか、「よくある質問」のページで疑問を解消する答えが見つからなかったのだと思われます。

 

しかし、年中無休のデジタルセルフサービスのプラットフォームを使って、顧客が自ら閲覧を進行させられるようになれば、アカウントやプロフィールの確認であれ、好きな端末に請求書をダウンロードすることであれ、顧客は自分で問題を解決することができます。企業にとっては、デジタルセルフサービスによってカスタマーエクスペリエンスをパーソナライズし、その他のエンゲージメントチャネルの負担を減らし、コストを削減することができます。