顧客エンゲージメント

対話式パーソナライズ・ビデオ:ビデオマーケティングの理想形

リズ・ロシュ ピツニーボウズ 顧客エンゲージメント・ソリューション販売促進部門 ディレクター

顧客最優先の時代が訪れる以前は、企業メッセージを幅広く発信する際に、マーケティングビデオが効果を発揮していたのかもしれません。しかし、このタイプのコミュニケーションの主流は「モノローグ」形式、つまり、ひとりのスピーカーが、すべての視聴者を相手に語りかけるというスタイルでした。

現在でも、配信する内容を固定した、いわゆる静的なコンテンツは、依然として効果的なマーケティングツールとして、視聴者の人気も獲得しています。昨年、一般視聴者向けにインターネット上で配信されたビデオのうち約64%が、こうした静的コンテンツでした。しかし一方で、コミュニケーションのスタイルに関する消費者の要求はますます複雑化しており、いまや対話型で、なおかつ顧客別にコンテンツを最適化したコミュニケーションが求められるようになっています。こうしたニーズに応えるため、各企業は対話式パーソナライズ・ビデオの製作に取り組み、コミュニケーションの主導権を顧客に譲り渡して、視聴者が自由にコンテンツを行き来しながら自分だけの顧客体験を作り出せる場を提供しています。

この対話式パーソナライズ・ビデオこそ、顧客エンゲージメントの未来を担うメディアなのです。消費者ニーズに敏感な一部の企業ではすでに、試行錯誤を繰り返しながらもコミュニケーションの未来へ向かう一歩を踏み出しています。

その一例が、顧客の業種別・業務別にソリューションをカテゴリー分けした情報提供で視聴数を伸ばしているSAP社のYouTubeチャンネルです。たとえば小売業界に従事しているならSAP小売チャンネルに、CRMに関心がある視聴者はSAP CRMチャンネルに、全11チャンネルの中から自由に選択したカテゴリーに視聴登録ができるシステムです。

しかしSAP社のプラットフォームでも、視聴者がコンテンツや視聴する時間帯、ビデオによる顧客体験の内容を自由に操作することは不可能です。さらに、顧客の個人データや情報にもとづきコンテンツを最適化することもできません。

ビデオのパーソナライズと双方向化に取り組む企業の例としてはさらに、メディアストリーミングデバイスを提供するRoku社の取り組みが挙げられます。同社では、顧客の視聴習慣ごとにターゲットを絞り込んだ広告配信を開始するとともに、ゲームやバーチャルツアーを通してリアルタイムの双方向型コミュニケーションを提供しています。

新たな手法を取り入れることで、CMが始まるたびにチャンネルを変えられたり、他のチャンネルに移動したまま戻って来てもらえないという視聴行動に関する長年の難題を解消できる可能性も生まれてきました。とはいえ、Roku社のシステムもSAP社と同様に、視聴者がみずから自分だけの顧客体験を構築する機会を提供するまでには到っていません。

「御社のビデオはいいですね。コーヒーを飲みながらじっくり拝見しました。」

対話式パーソナライズ・ビデオが、なぜコミュニケーションの「理想形」となり得るのか。SAP社やRoku社のコンテンツには何が足りないのか。その答を、米国フロリダ州に本拠を置く住宅専門の保険会社Security First Insurance社の事例でご説明します。同社では、22万7,000人を数える保険契約者に保障の内容を正確に理解してもらうと同時に、独自の顧客体験を提供し、災害発生時の緊急対応を効率化するため、必要な情報を分かりやすいフォーマットで一括して提供する対話式パーソナライズ・ビデオを製作しました。

このビデオの導入により、同社の顧客は、視聴するコンテンツの内容や時間帯を自由に選択し、さらにビデオの説明に従って、顧客体験の次のステップへと積極的に進むようになりました。顧客がみずから、ブログを読み、営業担当者と話し、カスタマーサービスのポータルで情報をさがすようになったのです。

新たなシステムに関する顧客のフィードバックもポジティブなものでした。4人のうち3人が、最短でも4分間にわたりビデオを視聴していたのです。Security First Insurance社でマーケティング担当副社長を務めるマリッサ・バックリー氏は、顧客の反応についてこう語ります。「ご覧いただいたお客様から『御社のビデオはいいですね。コーヒーを飲みながらじっくり拝見しました。』というようなコメントがたくさん寄せられています。」

ビデオがもたらす究極のベネフィット

Security First Insurance社の事例に見られるように、対話式パーソナライズ・ビデオには、視聴者の興味が脇道にそれてしまう前に引き止める効果があります。こうした手法をマーケティング戦略の枠組みに上手に組み込むことができれば、顧客体験の向上はもとより、一段とレベルの高いエンゲージメントを確立することができるはずです。

決断するなら今です。撮影用のセットを準備して、双方向型パーソナライズ・ビデオの製作にさっそく取りかかりましょう。

詳しい情報は、ピツニーボウズの対話式パーソナライズ・ビデオ・デモンストレーションをご覧いただくか、当社ウェブサイトの最新記事「対話式パーソナライズ・ビデオが顧客サービスの未来を担う4つの理由」をお読みください。