ロケーション インテリジェンス

診療圏を知り医療の質を上げる

診療圏マップに浮かび上がった『なぜ?』を解決し、『医療の質』の向上に貢献

お客様の概要

66病院を含む280余の医療施設を展開する巨大医療グループ「徳洲会グループ」は、医療活動のフィールドを、日本のみならず海外にも広げています。

2009 年に設立された徳洲会インフォメーションシステム株式会社は、電子カルテの導入支援や病院運営管理ツールの活用を通じて、徳洲会グループの医療活動を支援しています。

ビジネス目標

実際の診療圏をスピーディに地図に作成し、診療圏分析を行う

情報を統合的に分析して視覚化する病院運営管理ツール(BIツール)の開発と活用 

 

 

利点

病院情報を管理するBIツールにマップ機能を組み込むことで、リアルタイムに診療圏マップの作成が可能

診療圏マップを作成し、分析することで、医療の質を向上

 

 

使用した製品

詳細

概要

「患者さんが来院するエリアを視覚化するため、診療圏のマップを作成してみて驚きました。病院スタッフが想像していたより診療圏は広がっておらず、足下の地域をもっと重視する必要性を感じました。」 徳洲会インフォメーションシステム株式会社 代表取締役社長 尾崎 勝彦 氏
Tokushukai Information System


漠然と把握していた診療圏を、BIで抽出・集計した情報をそのままマップ化できるようになったことで、視覚的に把握し、診療圏分析をするができるようになりました。

また、日々の損益分析や医療行為別統計などの経営分析、臨床指標や医療安全に関する情報分析、業務量や患者満足度を計るアンケート分析など病院を指標化できるようになりました。 

ビジネス ニーズ

診療圏を知るのは医療の質を上げるため

「10年以上前、まだ私が八尾の病院に勤務していた頃、外来患者さんの位置を地図にプロットしてみたことがありました。」病院経営に対する位置情報の活用の歴史を振り返っていただいたのは、徳洲会インフォメーションシステム株式会社代表取締役の尾崎さんです。
「外来患者さんが、県境を越えた奈良県から来院されることも少なからずありました。診療圏は広そうだなあという漠然とした意識が病院スタッフにありました。」

実際の診療圏はどうなっているのだろうか。こう考えた尾崎さんが診療圏を地図に作成できたのは、作業を始めてから4~5ヶ月も後のことでした。
「診療圏は以外と狭い。病院近くの足下を固めるべし。」というのがその結論でした。
しかし、「作業に時間がかかりすぎ。作業を行うスタッフもいない。」という状況となり、診療圏分析は有効だと認識しつつも、当時診療圏分析が徳洲会グループの病院に広がることはありませんでした。

 

 

ソリューション

病院運営管理ツールは医療の質を高めるためのBIツール

徳洲会インフォメーションシステムでは、電子カルテの導入を進める一方、2010年からは情報を統合的に分析して視覚化する病院運営管理ツール(BIツール)の開発に着手しました。
2011年1月に運用開始されたこのツールは、日々の損益分析や医療行為別統計などの経営分析、臨床指標や医療安全に関する情報分析、業務量や患者満足度を計るアンケート分析などを病院ごとに指標化するものです。

「BIツールを活用することによって、経営・医療従事者・患者・企業・地域といった各方面から見た多面的な分析と評価が数値化できるようになりました。『医療の質』が病院ごとに理解できるというメリットはとても大きなものです。」
尾崎さんは胸をはります。

診療圏を視覚化するためのマップ機能は、BIツールの拡張機能として2011年6月に提供が開始されました。複数ベンダの製品と比較した結果、オンプレミスの.Net サーバ環境でのカスタマイズ性や運用性能のよさが決め手となり、マッピングエンジンとしてMapXtreme2008を導入しました。
また、電子カルテの住所情報を正規化して位置情報化するために、ピツニーボウズジャパンのデータ品質プラットフォームSpectrumも同時に導入しました。導入を決めてから、開発はトントン拍子に進みました。

「導入を決めてから運用を開始するまで、わずか2~3ヶ月しかかかりませんでした。MapInfoスタッフからの的確なテクニカルサポートも効果的でした。」

メリット

「病院運営管理ツールを活用することによって、病院の経営状態や救急医療の受け入れ状態などのモニタリングが常にできるようになります。病院経営を安定させ、地域への貢献を高めることは、地域における『医療の質』を上げることにほかならないのです。」 徳洲会インフォメーションシステム株式会社 代表取締役社長 尾崎 勝彦 氏
Tokushukai Information System

MapInfo製品の導入により、BI で抽出・集計された情報をそのままマップ化ができるようになったのです。
それはすなわち、以前4~5ヶ月も時間がかかっていた科目ごとの診療圏マップが一瞬のうちに作成できるようになった、ということです。

「診療圏マップは、ランチェスター戦略のマーケットシェア理論に基づき、地域ごとの色分けを行っています。」その診療圏マップを見せていただきました。マーケットシェア理論でいう下限目標値(26.1%)、すなわち「トップの地位に立つことができる強者の最低条件」の領域を理解するためのマップです。

「総合病院が経営難で撤退する時代です。総合病院がすべてをカバーするより、地域の開業医と診療を分担することで、地域全体の『医療の質』がアップする可能性があります。科目ごとに診療圏を分析し、必要性が高くない科目は撤退して地域全体で医療の質を最適化することも考えています。」
その上で下限目標値のシェアを確保した領域をどうやって拡大していくのかが病院経営には重要な鍵になります。

最後にこれからの位置情報の活用を尾崎さんにまとめていただきました。
「医療講演は知っていますか。この講演を通じて、徳洲会グループの最新医療技術を地域にお住まいの方々にお話しさせていただいています。情報を地域に発信して病院をより知っていただくとともに、皆さんの来院を促すという効果もあります。医療講演の実施後に診療圏マップがどう変化したのかを確認するのも楽しみです。」
「これからは中小の病院にも電子カルテが導入されていきます。中小病院では診療圏の分析はほとんど実施できていませんでした。診療圏分析を行うことで、意外な事実に気づくことにもなるでしょう。」
「診療圏マップに浮かび上がった『なぜ?』を解決することこそが、『医療の質』の向上に貢献することになると信じています。」